現代の日本はストレス社会と言われるほど、うつなど精神病を患う人が多くなっています。それに伴い、社会的にも精神病の認知度が高く
なってきています。2006年には身体的、知的障がい者とともに精神障がい者も一定数雇用するように法改正がなされました。これにより精神病を患う人にも就職の門戸が開かれたのです。しかし、実際には求人はあっても精神障がい者の就職は中々難しいようです。身体的障がい者であれば、企業側も会社に車いすでも使えるトイレを設置したりスロープをつけたり、知的障がい者であればその障がいの段階に応じて与えることの出来る仕事というのが分かります。しかし、精神障がい者だと目に見えないし目安というのもないので、企業側も対策をしにくいというのが採用の壁になっているようです。また、うつや統合失調症になった人自身がその病気を受け入れることが出来ずにいると、就職など夢のまた夢です。障害手帳を持っていると就職活動がしやすくなることもありますが、それを受け入れるには時間がかかります。そして障害をオープンにするかクローズにするかということでも迷います。クローズにすれば健常者という体で働くことになりますが、症状が回復したと思っても思わぬ形で再発することもあれば、薬の服用を続けなければならない状況もあります。そういった状況下で健常者とするには難しい場合もあります。だからと言ってオープンにすると就職活動が立ちいかなかったり自分の希望する職種には就けなかったりします。どちらにしても、本人も、社会も精神病を受け入れることからこの問題の解決は始まるのだと思います。